とあるレクイエム

 昨日の孫引きを反省し、ちょっと出かけたついでに『地域雑誌 谷中・根津・千駄木』其の九十を買ってきた。まずは引用部に間違いのないことを確かめて一安心。
 表見返しにある森氏の文章、残りの部分も読んでみたが、第二東京市立中学校の初代校長の名前を「藤村太一郎」と間違えているのはまことに残念。万一、森氏に送られた資料に誤りがあったのでは困るが、ここは正しく「高藤太一郎」と記しておいてもらいたかった。この高藤太一郎先生のことは、日を改めて稿を起こすつもり。
 また、文章中の「旧市立二中」は「旧第二東京市立中」としてもらいたかったところ。「紙幅が許せば」という言い方があるが、見たところ、その余裕はたっぷりあったようではある。
 とにかく、人の名前や学校の名前はきちんと記さなければならない。ついこの間、全国大会のプログラムで味噌を付けてしまったばかりなので、余計に身にしみてしまうわけだ。


 この地域雑誌『谷中・根津・千駄木』、創刊から数十号は欠かさず買って読んでいたのだが、なんとなく鼻につく感じがして、ある頃からプツリと途切れてしまった。聞いたところでは、来年の春に刊行予定の「其の九十三」で締めくくるとのこと。あと3号、買わせてもらうことにしましょう。母校の校歌を取り上げてもらったささやかなお礼のつもり。
 で、読んでみれば、昭和四年生まれの人に「文京六中」へ通ったかと聞くような人にインタビュアーの資格はあるのだろうかと思ってみたり、余白に手書きの文字を書き入れるのは味わいと言えなくもないが自分はやっぱり嫌いだなと思ったり。それでも有益な情報も含まれてはいて、今月、故平沢貞通氏の作品展が谷中のギャラリーで開かれるとのことを知った。[初期・中期]と[獄中期]に区分して展示替えをするそうだから、この秋は母校の辺りを2度訪れることにしようかな。