品のいい大阪

 最近、手に入れたものは3冊の文庫本。田辺聖子著『道頓堀の雨に別れて以来なり:川柳作家・岸本水府とその時代』の上・中・下(中公文庫版)である。
 岸本水府は、OSKの「春のおどり」のテーマ曲として作られ、同劇団を代表する曲として知られている『桜咲く国』の作詞家でもある。かねてから「品のいい大阪」というものは確かに存在していて、それは「船場ことば」とか松竹系の芸能とかにつながっていると感じているのだが、どうだろう。とりあえず、このものすごい分量の書物を読んでみることにする。