西落合を歩く

 勉強だ、勉強だ、勉強だ。昨日・今日・明日と、夜は西落合で勉強。学年末試験は月曜日からだから、ここできっちりと固めたい。
 いつもより早く終わったので、先日初めて行って気に入った洋食屋で夕食を取ろうと決める。ところが、道は覚えていたのだが、目指す灯りが点っていない。店先の貼り紙を見たら、土曜・日曜・祝日が定休とのことだった。インターネットのサイトには土曜が休みとは書かれていなかったのだが、なんとも残念。
 しかたない。夕方の散歩ということにして近所をぶらりとすることにしよう。すると、ほどなくして京浜急行の赤い電車が目に止まった。こんな住宅街にいったい何だろうと思って近付くと、そこは「KATO」ブランドの鉄道模型で知られる関水金属の建物だった。
 あれこれの収集癖があるのだが、鉄道模型には手を出していない。これを集め始めるときが来るとすれば、それは、この先「ある目標」を達したときだろう。それでも「KATO」のことはいくらか知っていて、特にNゲージのラインアップに民鉄のマニアックな車両が多いのには興味を惹かれる。
 帰って駐車場に置かれていた車両のことを調べると、京浜急行230形 (デハ268号)とのことだった。どうしてここにあるのかまではわからなかったが、思いがけぬ場所で出会う電車というのは、不思議な魅力を持っているものだ。
 石神井公園駅近くにある病院の院長さん宅の庭に、西武351系(クモハ351)のカットボディが保存されていたことを思い出した。これも調べてみると、4年ほど前に解体処分されてしまったとのこと。
 趣味というのはなかなか継承されないものなのだろう。私たちが必死になって集めた史資料も、来るときが来ればごっそりと捨てられて行く。悲しいけれど、そういうことなのだと思う。