日程調整

 それは、靴に米粒ほどの小石が入ってしまったときのような、目にまつげが入ってしまったときのような、そんな小さなことなのだ。ただ、小さなことではあるのだが、靴に米粒ほどの小石が入ってしまったときのように、目にまつげが入ってしまったときのように、気になって気になって他のことが手につかぬほどのことなのだった。
 会合の日程を調整するなどという些細なことに時間を取られ、軽く1週間ほどを無駄にしてしまったのだが、思いがけぬ形で恐らくはいちばんよい形でまとまりそうだ。こうなると、いっさいのことを放り投げて飲んだくれていた時間も無駄ではなかったように思えてくる。わずかでも冷静になれば、無駄も無駄、めちゃくちゃ無駄なことをしたことは明らかなのだけれど。