動く、とどまる

 昼前、吉祥寺に出向いて不要書類の整理。思えば、ここでの仕事を終えて門を出た直後に地震に遭ったのだった。いずれにしても記憶に残る1年となった。学園は登校禁止が昨日で解け、制限付きながら部活動も再開されている。元気な声の響く学校の、その当たり前の姿をうれしく思った。
 いったん帰宅し、夕刻には新宿。かつての職場の仲間が新しい学校に移るとのことで、小さな送別の会に呼んでもらった。人が集まれば「そのとき」のことを話す。それぞれがそれぞれの暮らしの中で、あの地震を共有しているのだと感じる。
 K君に教えてもらった白水社の『ふらんす』4月号、「フランス語でもっと前進!」という特集のうち、30ページからの「なんて書いてある?フランス語の書き文字のいろいろ」がおもしろい。フランス語はまるでできないこともあり初めて買い求めた雑誌だが、同人誌のような面白さを感じた。
 週末には江利川春雄先生より最新刊『受験英語と日本人』(研究社)を恵贈いただいた。さっそく読み始めているが、本はまず「切り口」だと実感。書名通りのテーマを追究した労作である。自分の書いたものが引用されていて、くすぐったくもうれしく思う。