radiko

 radikoが始まった。これは、短波を含むAMラジオ放送およびFMラジオ放送をインターネットのIP通信を利用してサイマル配信するサービスのこと。要するにパソコンがインターネットにつながっていれば、radikoのサイトにアクセスすることで、受信機を持たずにラジオを聴くことができるのである。→http://radiko.jp/*1
 今日から8月31日までは試験運用で、秋からは正式に実用化される予定。現在のところサービスを受けられるのは以下の通り関東と関西の一部に限られているが、正式運用が始まればその地域も全国に拡大される可能性があるという。

<関東地区>
 配信地域:東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県
 放送局:TBSラジオ・文化放送・ニッポン放送・ラジオNIKKEI・InterFM・TOKYO FM・J-WAVE
<関西地区>
 配信地域:大阪府・京都府・兵庫県・奈良県
 放送局:朝日放送・毎日放送・ラジオ大阪・FM COCOLO・FM802・FM OSAKA

 少々疑問に思うのは、現時点では配信されるのが東京都または大阪府に本社のある放送局に限られていること。radikoのサービス地域内にあっても、神奈川県のRFラジオ日本とFm yokohama、千葉県のbayfm、埼玉県のNACK5、京都府のKBS京都とα-STATION、兵庫県のラジオ関西とKiss-FM KOBEについては配信されないのである。ラジオの受信困難地域の解消がradikoの目的の一つであるならば「地元の」放送局を聴けるようにすることが必要だったのではないだろうか。
 とまれ、radikoは始まった。このサービスによってラジオがどう変わっていくのか、あるいは何も変わらないのか、楽しみではある。このことについて、TBSラジオの安住紳一郎さんが『安住紳一郎の日曜天国』の3月7日の放送で興味深い発言をしている。→http://www.tbs.co.jp/radio/nichiten/pod/20100307.html
 このところラジオで個人的に気になるのは、やはりラジオNIKKEIかと。この放送についてはウェブ上のストリーミングやiPhoneのアプリで聴いている人も多いようなのだが、短波というアナログ時代の象徴のような放送が、IPとかG3とかWi-Fiとか、言ってみれば時代の最先端を歩いていることに感心するのである。radikoで配信される放送局の中にラジオNIKKEIの名を見つけて、その思いを更に強くした。株も競馬もまったく興味がないが、この放送局からは「耳が」離せない。

*1:なお、radikoのサイトは混み合っているようだが、各放送局のウェブサイト上のリンクからはプレイヤーのページに容易にアクセスできるようだ。いったんプレイヤーのページを開いてしまえば、選局は自在である。