入っていますかJAFに

 昼過ぎ、西東京のサークルへ。ここに行くのも今日を入れてあと3回となった。今日持参したプリントは#165と#166。2005年8月に使った#1と#2の内容にに手を入れて「復習」ということにした。
 そのプリントをコピーしようとコンビニに寄ったときのことだ。版下と財布と携帯電話を手にクルマのドアをバタン。あっ。やってしまった。抜いたはずのカギはキーシリンダーに刺さったまま。オートザムのロゴがプリントされたキーホルダーがゆらゆらと揺れている。
 かれこれ25年近く運転しているのだが、カギを閉じ込めるのは初めてのこと。落ち着け、落ち着け。確か、携帯電話にJAFの番号を登録してあったはずだ。でも、JAFってカギを閉じ込めたくらいで来てくれたっけ。考えていてもしかたない。電話をかけて相談だ。
 すみません、カギを閉じ込めてしまったのですがと言うと、オペレータの方が、どこにいるか、目印はあるか、JAFの会員かといった質問を次々にされる。45分ほどお待ちくださいとのことばに、救援に来てくれるのだと安心した。サークルの時間にも間に合いそうだ。
 コンビニの店員さんに事情を話し、しばらく駐車場を使わせてもらえるように頼む。ダメだと言われても動かせないけれど、そこは気は心といったつもりで、プリントをコピーしたついでにお茶を1本。
 指定された時刻が近付くと、果たしていくら払わなければならないのか、急に気になってきた。電話をしたときに聞けばよかったなあ。おっ。見覚えのある青いクルマが近付いてきたぞ。ボンネットにはJAFの3文字。
 そのクルマがコンビニの脇に止まり、中から作業着姿の若い男性が現れると、とにかく驚いた。だって、深々と頭を下げて「たいへんお待たせいたしました」と言うんだもの。最近じゃ、ホテルのラウンジでもこんなに頭は下げてくれない。
 いえいえ、私がカギを閉じ込めたのがいけないんですからという間もなく「バールのようなもの」を手に作業を開始。あっという間にドアは開いた。続いて「パソコンのようなもの」を操作して作業伝票を作成。ちらっと見ると「請求額」の欄に「0円」と印字されていてホッとする。
 伝票にサインして手渡しながら礼を言うと「本当は何もない方がよいでしょうが、何かありましたらまたご連絡ください。15年もご入会いただきながら、お待たせして申し訳ありません」と、ありがたくも不思議なことばを返してくださった。
 思えば私も15年会員。一度家を出たときに父の家族会員から外してもらって自分で入会したのだった。ステッカーではなくネジ式のバッチがもらえた頃だったと思う。
 初めてのJAFロードサービス体験。本当に助かりました。お礼申します。れっきとした会員なのだし、正当な権利を行使しただけなのかも知れないが、やはり、ありがたいし申し訳ないと思う。今日のようなうっかりでお世話になることは、この先二度とないように心がけたい。
 ずいぶん前、ラジオで「入っていますか♪ジェイ、エイ、エフに」という歌の流れるコマーシャルが放送されていた。そんなことを急に思い出し、JAPAN AUTOMOBILE FEDERATION の略称である「JAF」は「ジャフ」ではなく「ジェイエイエフ」が正しいというのが日本自動車連盟の公式見解だと聞いたことも思い出したもので、ちょっとネットで調べてみたがはっきりしない。ついでにロードサービスの料金表を見たところ、非会員の場合、一般道路でのカギの閉じ込みは、昼間料金で基本料と作業料の合計が12,500円とのこと。正直、JAFに入っていてよかった。