学ぶ姿に

 午後、西東京のサークルへ。ドアを開けると懐かしいお顔が迎えてくださった。体調を崩されて1年以上休んでいらっしゃった方が復帰されたのだ。いやあ、ご無沙汰でしたなどと言ってにこやかに黒板の前の席につくと、窓側の机の上にお花が置かれていることに気がついた。今年になってお見えにならないなと思っていた方が、実は新年の3日に亡くなっていたのだと、涙声で聞かされた。66歳。まったく突然のことだったという。
 物静かだったが、いつも熱心に勉強していらっしゃる方だった。僕は英語ということばの何かほんの少しのことを教えさせてもらったかも知れないけれど、その方の学ぶ姿に、生きる姿に、ずっとずっと大きなものを教えていただいたのだと思う。生死一如。教えのことばに出遇った気になっていたけれど、まるで受けとめきれないことばかり。今はただ六字の御名を称えるばかりである。