カンゲキするとき

 所属寺の観劇会。青山劇場で前進座の『法然と親鸞』を観る。2人のおよそ80年と90年の生涯を3時間で追いかけるのだから、T師のことばを借りれば「名場面集」のようになってしまうのは致し方のないところ。けれど、大きなテーマに真正面から取り組んだ姿勢に好感を持った。

一人居て喜ばは二人と思うべし、二人居て喜ばは三人と思うべし、その一人は親鸞なり。

 親鸞の遺言として伝えられる「御臨末の御書」の一節。何度も耳にしたことばではあるけれど、これを元にした台詞が役者の口で語られるのを聞いて、大いに感激した。
 懇親の席は四谷の坊主バーで。その後、住職と地元に移動してもう一杯。ご遠忌を機縁にお寺をさらに開いていこう。具体的に進められつつある中長期的な計画をおさらいしながら、願いを大きくふくらませていく。
 帰途、いつもの中学のクラス会にすべり込むように合流することがかなう。間隙を縫うとはこのこと?Oちゃんの息子さんがもう大学受験と聞き、時の流れの速さを思わずにいられない。