キキ管理要員

 研究員とは名ばかりの私だが、研究大会くらい出ないでどうすると参加。懐かしい人々と再会し、さまざまのことがここから始まったことを確かめる。
 今日の私の公式的な仕事は3部屋ある学生会場のAV機器のチェック。何年か前までは大会事務局で仕事をさせてもらっていたが、その頃に比べると、大学の教室に備え付けられている機器のレベルが格段に向上し、操作性も比べ物にならないほどに良くなっている。そんなわけで、トラブルはまったくなく、無事に任務は完了。
 公開授業は高等学校2年のリーディング。今日の授業を見ながら、大学時代にゼミで見せてもらった授業のビデオのことを思い出していた。それは、母校の先輩でもあった古川稀久先生が1年上の先輩たちを相手にされたもの。チョーク1本で絵を描きながら巧みにストーリーを組み立てていく姿に衝撃を受け、同じことがしてみたいと言ってこの道に踏み出したのだった。あれからいくつもの年月を数えたけれど、追いかけ続けている授業はずっとここにある。