もう止せ、こんな事は

 今日は半月ぶりの完全なオフ。入院中の母を見舞う。膝の手術を受けて間もなく1か月になるが、内出血がなかなか引かずリハビリを受けながら回復を待っている。
 病室を訪ねるたびに顔色がよくなっていることがうれしい。病院食以外のものは口にしないと決めたようで、ダイエットも成功しつつあるようだ。年内には退院して、新しい年は家で迎えられるとよいのだが。
 帰り道、病院の近くの公園と通りで始まった街路樹のライトアップを見る。木という木に発光ダイオードのイルミネーションが取り付けられている。主催者の発表によれば、LEDは「消費電力が白熱球の約1/7」なので「環境にやさしい」のだそうだが、1か月近くにわたり発光体をまとった状態で夜を過ごすことを余儀なくされた木々のことを考えたことはあるのだろうか。
 人に飼われた駝鳥を見て「人間よ、/もう止せ、こんな事は。」という詩を書いたのは高村光太郎だった。本当に樹木を大切にしたいのならば、本当に地球にやさしく暮らしたいのならば、こんなことはもうやめてはもらえないだろうか。