うれしい再会

 前の職場で同僚だったI先生が結んでくださったご縁で、前の前の前の職場でお世話になったK先生と10数年ぶりの再会がかなった。池袋西口のベトナム料理店で乾杯。飲み、食べ、語るうちに、あっという間の4時間が経ってしまった。
 帰り道で交換したメールで「お互いの個性に変わりなく、よかった」とのことばをいただく。人間の根っこのところでつながりを感じた方だったから、この再会に踏み切れたのだとあらためて思った。
 K先生にお目にかかる前、久しぶりに池袋ジュンク堂に立ち寄る。近田先生がご法話の中で「1階から10階までどこでも本を売っているが、自分には立ち寄ったことのない階がある。それに気付いて、自分はなんと偏った人間だろうと感じさせられた」とおっしゃったのは、この書店のことである。僕も偏りを発揮して、清沢満之の『蝋扇記』の注釈本と、東井義雄先生の生涯が綴られた本を買い求める。後者はともかくとして、『蝋扇記』の注釈なんて読み切れるだろうか。