それは燃えるいのち

 高尾で3コマ。火曜日は4月22日以来、実に3週間ぶりの授業である。本当ならば4月中に終えているはずの課題をなんとかこなした。自分の名前を英語で言うとどうなるかという少々言語帝国主義的な(笑)タスクだが、おもしろがって取り組んでくれるクラスは楽しい。
 名字は伏せるが「麻姫(まき)」という名前の女子学生が、自分の名前を「drug princess」と表現していたのは面白かった。「麻」が「drug」になるのは「麻薬」からの連想だそうだ。こちらは名字なので伏せようがないが「中出(なかで)」という名字の男子学生が「自分の名前は in and out っす。矛盾してますよ。」とへこんでいたのも面白かった。名前のことで笑っては失礼だが。
 この課題を通じて明らかになることの一つは、自分の名前の意味や名前に使われている漢字の意味を知らずに20年近く生きてきた学生の多いことだ。この先英語で自己紹介するときのツールにでもしてくれと言って指導しているが、そのような目的を超えたところに学生たちの深い理解がみられて興味深い。それは、遠い昔から引き継いできた姓というものへのまなざしであったり、親からもらった深い愛への気づきであったりする。