忙中閑あり、とか (1)

 細かなことをいくつか。


 昨日の日記に書いた「伊豫鉄道唱歌」だが、この歌を聞いて「もしや」と思ったのは、この歌が「浦島太郎」とか「金太郎」という感じだったからではなかった。一番の歌詞の「葛の如く縦横に」の部分が、母校・都立上野高等学校の校歌の「尊き至誠の香に匂ふ」の部分とほぼ同じ節だったのである。「くーずらーのごーとくー、たーてよーこにー」と「たーかーきしーせいーの、かーににーおおー」。楽譜を見たわけではないが、歌った感じでは同じなのだ。「伊豫鉄道唱歌」を歌ったのかと疑問に思われるだろうが、はい、もちろん覚えましたよ。


 オリンピックの水泳競技用の水着の素材が話題になっているが、テレビや新聞に取り上げられている新素材を開発したのは「バイオ、バイオ、バイオラバー」の山本化学工業だ。CSやケーブルテレビでタイガースの試合を追いかけている人ならば必ず見たことのある、あの奇妙なテレビコマーシャルでおなじみの会社である。従業員73名の大阪の町工場がNASAの技術に勝負を挑むのだ。痛快な話である。


 学会の名簿をようやく入稿。インターネットで出会った下町の工場だが、技術には期待が持てそうだ。見積もりを出してもらうまでのやり取りにはかなりの不安を覚え、今日もPDFファイルを焼いたCD-ROMと出力見本を届けに行ったときの対応の悪さには閉口したが、実際にオペレートする人が実にいい人で、一式を置いて帰ろうとクルマに乗った僕を引き止めるように電話をかけてきてくれて後はスムーズに進んだ。安いドラマのセリフではないが、印刷は現場でやっているのだ。実際に足を運んでよかったと思う。