Schliemann

 幼い頃、「人生の3分の1はふとんの中」などと言っているテレビのコマーシャルがあり、なるほどと思った覚えがある。高校時代の体育の先生には「風邪を引いていると言って授業を見学しようとする者がいるが、だいたい1年の4分の1くらいは風邪気味じゃないのか」などと言う人もいて、それはそれでおもしろかった。
 とすると、私は人生の10分の1くらいは探し物をしている(ついでながら、人生の20分の1くらいは紙を折っている)。今日の探し物は、ものすごく大切な書類とUSBメモリだった。大切だと思うから特別なところにしまったり置いたりする。おかげで見つけ出すのに時間がかかってしまう。
 泣きそうになりながら(実際、ちょっと涙が出ていた)心当たりを探し、結局は最初に見たはずの場所で「発掘」した。見たはずというのは、まさに「はず」であって、実際には見ていなかったのだ。所要時間はおよそ30分。
 てなわけで、どうにかこうにか明日までの仕事に取りかかる。1月4日が締め切りだなんて、いったいどういうことなんだ。