歩行者立入死亡事故多発

 歩行者立入死亡事故多発。最近、首都高速でよく見かける電光表示である。初めて見たときは、あまりの違和感に首をひねるばかりだった。
 実態はどうなっているのかと思い、首都高速道路株式会社のウェブサイトを見てみた。すると、同社が高速道路上で保護した歩行者の立入件数は、平成22年度で232件、平成23年度上半期で119件あるというのだ。この数字にも驚くが、もっとびっくりしてしまうのは、サイト上にある次の文言である。

タクシーや同乗車両等の走行していた車から降車したケースが約4分の1を占めています。

 降りる人、降ろす人。いったいどうなっているのか。さらに認知症をかかえた人が高速道路上に立ち入ってしまうとの説明を読み合わせると、単に道路交通の問題では括ることのできない深刻なものを感じてしまう。