土産

 ゆっくり起きてゆっくり一日をスタート。今日は、京都市美術館で開催中の「親鸞展」を観覧し、湯豆腐の昼食をいただいてから、西本願寺をお参りする。
 昼前、敬愛する長老氏が思いがけぬことでケガをされ、救急車で大学病院に運ばれる。大いに心配したが、大事に至らず予定通りの帰京がかなったことは幸いだった。
 親鸞展では、博識のS氏に解説してもらい展示が見事なまでに立体的に。展示物に刺激され、専修寺をお参りして見学させてもらわねばとの思いを強くした。
 西本願寺では飛雲閣と書院を見学させてもらう。全行程をT師とともに巡ったが、傍らにいて、白杖を手にされた師が確かに「見て」おられることを感じた。
 バスの中では、法友H氏と現代の知と専門性をめぐるやりとり。きっかけは私が同志社女子大学を例にひとつの学校法人が共学の大学と女子大学とを併置している例は珍しいことであり、同志社の女子教育機関の源流は「女紅場」であると言ったことだった。このことに深いところで興味を持ってもらい、話は別の深いところへ。楽しかった。
 気楽に過ごそうと言いながら、結局はずいぶん真面目な行程。思いがけぬことも重なって、土産物を見ている暇はほとんどなかったが、買えぬものを土産に持ち帰ったということにしておこう。