子のつく人

 午後、この1年某大学で授業を持っていた学生の一人と神保町。実によく勉強している人で、最近の「学参」のことなど、こちらが教えてもらうほどだった。お返しに北沢書店と小川図書に案内したが、小川図書の店頭ではワゴンに掘り出し物を見つけ、よい買い物ができたようだった。
 彼の悩みは深くて、聞くほどに自分の姿と重なって見えても来る。あと一月ほどよく考えてみると言っていたが、よい未来の開かれることを願う。いわば「学参マニア」の彼には、私たちの会にも近付いてもらい、何か手に入れてもらえればと思っている。
 帰って、楽しみにしていた『相棒』を。監察官としてのあの「声」がすべて演技だとすると、やっぱり堀内敬子という女優はすごい。私の好きな「説明してもなかなかわかってもらえない女優」のひとりだったけれど、この先、説明の手間がずいぶん省けるようになると思うとうれしいぞ。