野菊いちりん

 十六夜の月は人待ち月だとか。見なきゃもったいないとの知らせにサンダル履きで外へ。夜空を見上げるなんて何年ぶりだろう。今年最後の満月は明るい輪郭を見せていた。
 明日の試験はこしらえたし、遠征から帰ったチャンピオンとの連絡も取れた。すっかりいい気分で、月見酒は大安売りの純米酒を燗で一合ばかり。いただきものの牡蠣はバターで軽くソテー。