キレかける中年

 学会の事務局で振込をする必要があり、会の口座があるゆうちょ「銀行」に出向いたが、先方から指定されていた某地方銀行への送金はできないのだという。20万円を超える振込だから、よその銀行へ行ったとしても現金ではATMで扱ってもらえないし、窓口で本人確認をしてもらうと言っても個人の口座ではないから面倒なのよ。それでちょいと困って「どうしたらいいでしょうね」と言ったら、ゆうちょ「銀行」の窓口の女性が「お金を下ろして、近所の銀行へ行ったらどうですか」とありがたいアドバイスをくださったもので、「キレる老人」の気持ちがわかったような気がした。
 結局、会が2つめの口座を持っている某都市銀行へ出向き、ゆうちょ「銀行」で下ろしたお金を入金してから送金の手続きを取ったわけだが、面倒ではないが手間ではあるな。2つめの口座を開いておいてよかった。
 郵便局という金融機関は「閉じて」いたし、「閉じて」いることに意味があったのではないかと思う。民営化のへったくれのと言っても、まともな銀行の体をなしてはいないのだから、「銀行」などという名称は返上したらどうだ。そうとは言わないまでも、ATMの送金先を選択させる画面に五十音の表を映すのは止めておいてはもらえないか。送金できる金融機関を五十音順の一覧にして示せば十分だろう。実際、数えるほどしかないのだから。