I love the Buffalo.

 なんだか授業が楽しい。今日は国立で2コマ。60人くらいのクラスでサイズとしてはかなり大きいのだが、思いのほかひとりひとりの顔が見える。問いかけると答えてくれる学生やうなずいてくれる学生も多く、流れもスムーズだ。レペティションの声も大きく、授業にリズムが生まれる。
 なんとなく気分が乗って、余談も飛び出すわけで。数に着目してfishやsheepと同じグループに入れることのできる名詞を思い出させる場面があったのだが、buffaloもその仲間であることに触れたついでに、以下のような話をしてしまった。

 今は、オリックスの球団名となっているが、「バファローズ」という名は近鉄のものだった。近鉄が球団を持ったとき(1949年)、沿線の観光地である伊勢・志摩をイメージさせるために「パールス」を名乗ったのだが、このチームはあまりにも弱かった。そこで、建て直しのためにかつてジャイアンツの主力選手だった千葉茂を監督に招くことにした。千葉は現役時代「猛牛」のあだ名で呼ばれていたことから、近鉄はチーム名を「バファロー」に変えた(1959年)。このときは「バファローズ」ではなく「バファロー」だったのである。

 18歳のお嬢さんがこんなことを知っているわけがない。でも、話の流れで、なんとなく「ね。そうだよね」と言ってみた。するとどうだろう。大きくうなずいている学生がいるではないか。「知ってるの?」と聞くと、にっこり笑ってやっぱりうなずく。どうして知っているのか詳しくたずねる機会を逃してしまったのだが、今度の授業で教えてもらうことにしよう。