幻のお弁当

 今日のお昼は西川口駅前の「にこまる弁当」。以前からテレビで何度も紹介されている激安のお弁当屋さんだが、「スーパーJチャンネル」で松尾由美子さまがご紹介あそばされたとあっては、何としても買いに行かねばなるまい。「にこまる」とは「2・5・0」の語呂合わせで、どの弁当も250円(税込み262円)なのである。安い弁当と思ってあなどってはいけない。「ボリュームたっぷり」という常套句があるが、これはここの弁当のためにあるものだと言っても過言ではない。今日は酢豚ならぬ「酢鶏」・「ハンバーグ」・「鯖の塩焼きとフライ」を買って持ち帰り、僕はハンバーグを食べたが、味も申し分ない。値段を思えば、美味しさも倍増である。往復24キロの道のりをクルマで買いに行ったわけだが、ガソリン代を考えてもまだまだ安い。
 安くて美味しくて量もたっぷりの弁当と言えば、一昨年『探偵!ナイトスクープ』で取り上げられた「のりメンチ弁当」もすごかった*1。この番組は大阪・朝日放送の制作だが、その日の放送で夫に幻の「のりメンチ弁当」を食べさせたいという依頼を寄せてきたのは東京の人。画面に映る景色に見覚えがあり、インターネットを駆使して探しあてたのだった。番組の中で依頼者のご主人は思い出の弁当と再会し身体を震わせながら食べていたが、初めて実際に口にしたとき、それがうそや演技でないことがよくわかった。以来、仕事が午前中で終わる日などには立ち寄って何度か利用させてもらうようになった。このお弁当屋さんはご夫婦で営んでおられたが、どちらかが交通事故に遭われたようでシャッターを閉ざす日々が続き、そのうちに店をたたんでしまわれた。再開を待ち望んでいただけに、お店のあった場所が更地になり、そこにアパートが建ってしまったときは残念でならなかった。
 今日は久しぶりに写真をアップしたが、これは2006年10月19日の「のりメンチ弁当」である。本当に「幻のお弁当」になってしまったのだなあ。ご主人に僕が息子さんに似ているといって親しく声をかけていただいたことを思い出したりしている。

*1:http://asahi.co.jp/php/knight-scoop/search/search.php?mode=result&oa_date=20060811