権利や資格

 夕刻、中学時代の同級生4人で集まる。地元も地元、五反野駅前で飲むなどというのは滅多にないことだ。
 「つらい」という意味で「えらい」ということばを使う地域があるが、友の語るのを聞きながら、そのことを考えていた。すべてを投げ出してしまってもおかしくないくらいの「つらさ」を引き受けて生きる「えらさ」に触れて静かに落涙する。
 がんばっている人にかけることばは無く、笑顔で語る人に笑顔が戻りますようにと願うこともできない。幸せになることに「資格」や「権利」があるのだとしたら、Oちゃん、あんたにはそういったものがもう何人分も備わっていると思う。