ハッチバック

 小テストの例文に hatch ということばが出てきた。文中の意味は「孵化する」という意味なのだが、ここで手を挙げたのがクルマ好きで知られる某君。このことばは自動車の「ハッチバック」と関係があるかという質問だった。
 さて、どうだろう。調べてみると、hatch の語源として「開ける」という意味の古英語と「門」という意味のゲルマン祖語が見つかったから、まあつながっているのかな。
 日本で最初にハッチバックのクルマが売り出されたのは、1965年の「トヨペット・コロナ・ファイブドア」だったろうか。小さい頃、隣のお茶屋さんのおじさんが持っていたので何度か乗せてもらった覚えがある。おさなごころにかっこいいと思ったのだが、実際の売れ行きは芳しくなかったらしい。
 ハッチバックが「リフトバック」の名で市民権を得たのは、1973年のに発売されたトヨタの「セリカ・リフトバック」からだろう。ところが小学生だった私はこのクルマの形が気に入らず、セリカは「だるま」とも呼ばれていた2ドアのクーペと決めていたのだった。
 今でもリヤハッチのあるクーペは苦手だし、ワゴンではない5ドアのクルマには興味を持つ。実際に持った中では「サーブ900」はよいクルマだった。旧車ではダイハツの「アプローズ」、現行車ではマツダ「アクセラ・スポーツ」と「アテンザ・スポーツ」が好み。こういうのも「三つ子の魂百まで」と言うのかな。