ハイテク化する絵解き

 朝、吉祥寺に出向いて成績表を提出し、引き返してかかりつけの医者へ。クルマを家に置いて所属寺に向かう。御遠忌お待ち受け報恩講の逮夜をお勤めする。
 お逮夜では、ご住職が御伝鈔の拝読に先立って御絵伝の絵解きをされる。今年は第三幅。師資遷謫、稲田興法、山伏済度の段である。
 今年は、その際、掛け軸を外陣に移すことをせず、プロジェクタとスクリーンを活用することにした。画像の準備や投影法にもう一工夫あってもよかったが、なかなかの美しさだった。
 伝統を守りながら、新しい技術を積極的に取り入れる。ハイテクに振り回されることのないよう、そこに伝えようとするもののあることを確かめていく。