これでいいのだ

 片付けものを続ける。今日は父が読んでいた旅の雑誌などを絡げておいた。バブルの頃の雑誌は厚く重かったのだが、2000年を迎える頃から急に薄く軽くなる。およそ、雑誌が題字をいじり始めたら末期症状だな。そんなことを思いながら、この暑さでボーッとしてしまった。
 涼みながらテレビを見ていたら、赤塚不二夫氏の葬儀の様子が映し出された。法名は「不二院釋漫雄(ふにいんしゃくまんゆう)」だそうだ。中野の宝仙寺で勤められていたが、どうやら真宗のご門徒だったようだ。タモリこと森田一義氏の弔辞はすぐれて感動的なものだった*1。死者を「天国」に送らず、「冥福」を祈らないという表現上の2点をみるだけでも、この人の考えの深さに触れた思いがした。「これでいいのだ」ということばをあまり深読みしてもいけないかと思いながら、それでもその意味の重さを考えずにいられない。合掌。

*1:産経のサイトで全文が読めるようだ。