帰属意識

 友人より衝撃のメール。例えばモノを売るのが仕事だとして、売る人がそのモノを好きでなかったら、あるいはそのモノを作っている会社のことを好きでなかったら、どんな気持ちで仕事にあたるのだろう。そんなことはごく普通のことだ、当たり前だろう、私もそうだ、何が衝撃だなどと言われたらどうしよう。
 職場である学校への帰属意識は必ずしも高くない私だったが、それは職場という「ムラ社会」への嫌悪だったのであって、学校や仕事そのものが嫌いというわけではなかった。だから「校史」にアプローチもしたわけで、実はそれが私の現在につながっている。おまけに、これが好きとなったら、ここが自分の居場所だと思ったらとことん行ってしまうようで、世間で言う「金にもならない仕事」に思いきりはまってみたりするのである。
 何かを好きになるというのは、どうも理屈ではないようだ。この先、メールに登場した人たちが売っているモノを好きになるような確かな出遇いのあることを願う。