manifesto

 さてさて、インターネットを通じて手に入れることのできる「マニフェスト」を集めてみた。各党のウェブサイトを訪ねたが、どの党もトップページ(ホームページ)からリンクされてはいるものの、すべての党が「マニフェスト」と呼んでいるわけではないので、これと特定する前に一通り目を通して見ざるを得ない。そこそこの時間をかけて一通りPDF版をダウンロードし終えたあとで、リンク先をうまくまとめてくれているサイトを見つけ、ちょっとだけ歯ぎしり。
 詳しく読み込むのはこれからになるが、ざっと見たところでは、言語政策・言語教育政策・外国語教育政策に関わる言及は多いようには思えない。近いうちにここに書くか、別の手段で報告する予定。
 選挙が近付くと思い出すのは、高等学校以来の友人であるO君のことだ。選挙権を得て初めての衆議院議員選挙の際、彼は自分の選挙区から立ったすべての候補者の街頭演説に出かけ、その主張を聴き比べたのだった。
 中選挙区時代の東京8区は、中央区・文京区・台東区からなる選挙区で、定数は3。そこに金子満広・中川嘉美・鳩山邦夫・深谷隆司(五十音順)という4人の主要な候補が立ち、20年もの間、激しい選挙戦を繰り広げていた。いつも誰かが必ずはみ出すのだから、他人ごとながら「おもしろい」選挙区だった。小選挙区の制度が導入され、この手の「おもしろさ」は失われてしまったが。
 O君はだいたいが生真面目な人で、サンプルを収集して分析するという手法も後に薬学の研究者となる彼にふさわしいものだった。O君がこの4人のうち誰に票を投じたのかはわからないが、選挙というものに真剣に向き合っていた彼の姿は深く私の記憶に刻まれたのである。