声の主

 浜田真理子の英語は、実に「らしく」聞こえるのだ。Song Never Sung を初めて聞いて、日本人が歌っていると感じた学生はこれまでにひとりもいない。もっとも、私の問いかけが「どこの国の人でしょう」とか「どんな民族の人でしょう」といったいくらか小ずるいものであることに、その原因があるのかも知れないのだが。
 今日の2コマ目は、伸びやかに発言する学生が多く、初めて聞く声の主を想像することでけっこう盛り上がった。他のクラスではヨーロッパの人ではないかという声が大半を占めるのだが、このクラスでは黒人ではないかという学生が多かった。彼女の歌声の凄味とも言うべきものがそう感じさせたのかも知れない。
 年齢を想像させてみると20〜30歳くらいという意見が多いのだが、10代との声も少なからずあった。真理子さん、まだまだ行けますよ。そう伝えて差し上げたい気分だ。