名前のこと(1)

 うちには3匹の犬がいるが、《あさと》、《みずき》、《ゆずは》という名前が付いている。よく宝塚のような名前ですねと言われるが、まったくその通りで、うちの姪が名付け親である。
 マルチーズの《あさと》は2002年生まれ。言わずと知れた《姿月あさと》の名をいただいた。《姿月あさと》は1987年に73期生として入団、花組に配属。1993年、月組に異動。1998年、宙組初代トップに就任。2000年に退団。この時期のファンには、月と宙が好きでしたという人が異様に多いような気がする。
 チワワの《みずき》も2002年の生まれ。その名からは《大浦みずき》や《高翔みず希》を思い出す人が多いが、実際は80期の《水沢葉月》の名から合成したもの。《水沢葉月》は1994年の入団で月組に配属。1999年に退団した。同期生には、この4月に退団する《霧矢大夢》をはじめ《彩吹真央》、《鳴海じゅん》、《千ほさち》らがいる。
 《ゆずは》は2004年の生まれで《あさと》の弟にあたる。この名前だけは雰囲気で付けたもので、『おとめ』だったら「家族で考えました」とか「沢山の方々のお知恵をお借りしました」とでも言うところ。しかし、2007年に《紗那ゆずは》が93期生として入団し、しかも月組に配属されるという奇跡が起きた。最近の月組はまるで見ていなかったのだが、今度の《霧矢大夢》の退団公演ではじめてこの人の姿も見ることができる。
 スターの名前をいただくというのもどうかと思うけれど、《あーちゃん》、《みーちゃん》、《ゆーちゃん》と「愛称」で呼んでいるから、まあいいのかな。私をご存知のみなさんにおかれては、そのように呼んでいる姿を想像なさいませぬよう。


追記(2012.3.13)
 写真を貼り付けました。左から《あさと》《ゆずは》《みずき》。拡大はできません。