思い出のアルバム

 上野原での3コマを終え六本木へ。あずきバー「1.5本目」のライブである。中学・高校をともに過ごしたAn、Mk、Mm、Nkの4人が駆けつけ、歌う人をともに見守った。
 久々のフルバンド。あるときはギター1本で、あるときはキーボードと2人で、小さなステージを大切にしてきた姿がよみがえってくる。歌声はバンドの音に紛れることなく、ことばのひとつひとつをきちんと届けている。
 うたのことばだけではない。MCのために選ばれたことばの数々は、この人の賢さと折り目正しさとを映すものだった。そして、そこにはある種の決意のこめられていることが感じられた。
 思い出の数々を写真にして貼っていくのがアルバムであるならば、いくつもの楽曲を編んで1枚に焼いたものをアルバムと呼ぶのはまったくふさわしいことではないか。この人のアルバムが欲しいと心から思う。