あらまほしきことなり

 NHK総合テレビ『ブラタモリ』の第2シーズンは今日から。第1回の放送では「築地」を東京都中央区の「主任文化財調査指導員」という人と一緒に歩いていたが、ご本人のキャラクターもあるのかも知れないが、その存在というか立ち位置というか、そういうものに大きな違和感を覚えた。
 調べてみたところ「中央区文化財調査指導員設置等に関する規則」によれば、その職務と選任の条件は以下の通り。

(職務)
第二条 指導員の職務は次のとおりとする。
一 文化財の保護に関し、必要な調査、指導及び助言を行うこと。
二 文化財の保存及び活用に関し、文化財の管理者等に対し、指導及び助言を行うこと。
三 郷土資料の収集、保管及び展示等に関し、必要な調査、指導及び助言を行うこと。
(選任)
第四条 指導員は、次の各号の一に該当する者のうちから、教育長が委嘱する。
一 学芸員の資格を有する者又は二年以上文化財の調査、研究に関係のある職にあつた者
二 文化財に関する高度の知識経験を有する者
三 前二号の規定にかかわらず、教育長が適当と認める者

 こんな立派な人がいてきちんと仕事をしていたのならば、どうして中央区は「復興小学校」の価値を見出すことができなかったのか。その価値を指摘されたときに、なぜ聞く耳を持とうとしなかったのか。
 街を歩くときには誰かと一緒がよい。その街に詳しい人と一緒ならばなおよい。知ったかぶりをする人、なれなれしい人、その街をこころから思っていない人、そういう人ならば遠慮した方がよい。