The Character

 高尾でテストを2本。引き返して月に一度の医者に行き、いったん帰宅ののち池袋の東京芸術劇場へ。なんとも綱渡りのような一日。
 池袋ではK君とNODA・MAP第15回公演『ザ・キャラクター』を観る。野田のことばへのこだわりには小さからぬものがあるが、今回は「字解き」の妙にハッとさせられた。時空を超えた壮大な物語に、客席の前から3列目にいたらすっかり巻き込まれてしまった。正直のところ、途中で怖くさえなった。
 そのK君を通じて知り合った演出家にして家庭教師先の坊やのお父さんであるK氏の母堂がお浄土に還られたことを知る。つい先日まで、勉強に行くたびにお茶を淹れてくださり、親しくお話もさせていただいていただけに、なんとも信じられぬ思いがする。
 みんなみんな、いなくなってしまう。自分がこうして今日も生きていることの方が奇跡なのだ。そんなことが思われてくる。