京都の夜

 夜、先日お邪魔した北海道のお寺のご住職から思いがけぬ電話をいただく。お礼状もまだお送りしていないし、おおいに慌ててしまった。あるいは「例の件」で何か大きなことがあったかとヒヤリとしたのだが、何ということはなく一安心。ご家族と一緒に京都にいらっしゃるとのことだった。
 先日のお礼など申し上げると、ちょっと待ってねと言われ、次に電話に出られたのは尼僧にして歌手のSさんだったのでびっくり。Sさんには「うちのお寺」に何度も来ていただいているが、北海道のこちらのお寺でも歌ったことがあるのだそうだ。ご縁の幾重にも重なっていることを思い、ひとしきり盛り上がる。
 Sさん、Sさんって、別にイニシャルにしなくてもいいのだけれど、今年の「うちのお寺」の報恩講にも来ていただくことになっている。お訪ねした北海道のお寺は、本堂も立派だが、コンサートもできる大きな広間がある。お寺がその大きさばかりを誇ることに意味はないが、聞法の道場として、集いの広場として、きちんと機能することを願うのならば、相応の施設は必要にもなってくるというもの。コンサートのできる広間、「うちのお寺」にも欲しいな。