札幌 City Light

 所属寺の研修旅行で札幌へ。あちこちを飛び回っている私だが、実は北海道を訪れるのは初めてのこと。まずは、その空の広さに感激する。
 札幌別院は今年で140年を迎えるという。お参りし、ご輪番のお話をうかがったが、北海道の「開拓」と宗門の関わりをどう捉えていくかについて大いに考えさせられるものであった。
 言うまでもなく、歴史上の事実を現在の視線で一方的に断ずることは容易だが、同時に大きな危険をはらんでいる。宗門が北海道の「開拓」に乗り出さざるを得なかった事情とその過程において先住民にどのように接したかという事実、またそれをどのように宣伝・流布してきたかという事実、そして、それらに関わってきたさまざまな立場の人々のそれぞれの思いを、140年後の今日、宗門自身がきわめて冷静な態度で分析・評価し、そこから学ぼうとしていることの意味はきわめて大きい。
 その姿勢は実に堂々たるものである。まっとうなことをまっとうに進めていくこと。およそ宗教を標榜する者にとって、それは何よりも大切なことだと思う。
 おっと、タイトルが無関係のような。いやいや、このタイトルの懐かしい歌を知っている人に会えて本当にうれしかった。その地に足を踏み入れなければ体験できないことがある。北海道の旅は明日も続く。